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 この欄でご紹介する「富山弘基の染織漫歩」は、和装キモノを扱う京都洛中の室町問屋街の老舗・市原亀之助商店が発行する月間広報誌『かめさん便り』に掲載されたものです。
 日本各地で伝承される幾百種類の染め織りの生産現場に足を運び、見聞した中からその伝統染織品を順次解説する内容となっています。弥生時代に始まった原始布が今も織り継がれているという驚きや、おおかたの染織品が千数百年余の歴史を背景に現代に伝承されていることは、匠の手技が連綿と現代に連なっている生命力が感動でした。
 日本の衣生活には明治の鹿鳴館時代から芽生える洋装と伝統の和装があり、洋服と着物の変幻によって、この洋と和の装いの美を楽しむことができます。「染織漫歩」では主に和装着物地を解説していますが、着物を身に着ける気分は洋装とまったく異にする快い緊張感と清潔感に包まれます。非日常的な美の世界に自らを誘う環境でリフレッシュなされることをねがっております。

富山弘基氏プロフィール

とみやま ひろき
富山弘基(とみやま・ひろき)氏
■略歴
昭和 9年 京都市生まれ(1934年)
昭和28年 京都府立嵯峨野高等学校卒業
昭和28年~38年 テキスタイル・ウイクリー社・大阪文化協会ほか勤務
昭和39年~47年 染織図書出版・はくおう社代表
昭和48年 (株)染織と生活社代表取締役 同50年~取締役
昭和48年~55年 『季刊染織と生活』編集長
昭和56~平成11年10月 『月刊染織アルファー』編集長
平成11年11月~14年 9月 同取締役編集主幹
平成14年10月~ 同編集委員~同編集顧問
平成12年 9月~16年 成安造形短期大学非常勤講師
平成16年10月~平成19年 5月 大阪成蹊大学芸術学部非常勤講師

■現在就役

財団法人・手織技術振興財団顧問
全国裂織協会顧問
つむぎ道場顧問
日本紬織物文化協会専務理事
日本染織文化協会副会長
財団法人・京染会相談役
羽越しな布振興会顧問
貝紫染研究会顧問
伝統的工芸品産地プロデューサー(財)伝産協会登録
日本きもの学会常任理事
京都伝統染織学芸舎主宰(平成19年10月9日設立)

各種公募展の審査委員・フォーラム・サミットのコーディネイター

 

平成 4年 『京の友禅史』編纂委員会編集委員
平成13年 『20世紀西陣織物総覧』編纂委員会委員
平成18年~『きもの文化検定』教本監修委員会委員

■出版物

昭和40年 『日本民芸織物全集』全5巻・田中吉之介監修・執筆 富山弘基 はくおう社刊
昭和42年 『日本の伝統織物』富山弘基・大野力 徳間書店刊
昭和46年 『沖縄の伝統染織』富山弘基・大野力 徳間書店刊
昭和50年 『日本伝統織物集成』後藤捷一監修・辻合喜代太郎編・
                執筆 富山弘基・朝日奈勝・大野力 染織と生活社刊
昭和60年 『染織文化シリーズ(1~5)』企画立案・富山弘基 朝日新聞社
平成21年 『琉球の型紙』 解題「古琉球<型紙>物語」 青幻舎刊
 その他『太陽』、読売新聞ムック、辞典などに執筆及び対談
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